受験勉強は面白い?

10月も下旬となり、本校の生徒たちは目標の大学合格に向けて目の色を変えて勉強をしているようで

す。昨日、9月に行われた模擬試験の結果をみましたが、まずまずの成績のようでした。

さて、受験勉強というと「辛い」とか「大変だ」という捉え方をされますが、私はそんなことはないと

言いたいです。受験勉強も感じ方かもしれませんが面白いはずです。

例えば、受験の国語では有名な思想家、哲学者、文化人類学者等の評論文が出題されます。それらは、

受験の枠を超えて読み物として面白いものが多いです。読みながら「なるほど、そうだよな」とか「こ

んな考えもあったのか」とか感じることが多いと思います。

私の受験の時を振り返ると、模擬試験とか実際の大学入試問題で出題された作品で面白いと感じた作者

の本を購入して読んでいました。加藤周一、山崎正和、山口昌男、小林秀雄等々。

中村雄二郎の「哲学の現在」を読んだ時は、他のことはあまり理解できなかったのですが、次の一節が

妙に頭に残りました。

  「職業や境遇の区別なく私たちの一人一人にとって、思い、考えることと生きることとは、ほと

   んど切りはなすことができない。人間として生きるかぎり、思い、考えることは生きることの

   一部であり、人間として生きている活動そのものであるとさえいえる。」

受験勉強をとおして様々な本を読むようになり、ものの見方や考えを広げ深めることが出来るようにな

ったのでは、と感じています。

偏差値を上げるだけでは面白くありませんよね。学びの幅を広めて受験勉強をしてください。