オー・ヘンリー短編集

私が大学受験の時には、英語の学習に特に力を入れていたと思います。

受験のための問題集を徹底的に解くばかりでなく、英語の読み物も自分としては相当数読んだと記憶し

ています。

その中で今読んでも一番面白いのがオー・ヘンリー短編集です。

例えば、"Witches' Loaves"という短編があります。

僅か3ページ半の長さですが、オー・ヘンリーらしい面白さがあります。

主人公はMiss Marthaです。小さなパン屋を営んでいます。

そこに、芸術家の卵である絵描きがやて来ます。その絵描きはいつも出来立てのパンではなく、古いパ

ンを買って行きます。その間、その絵描きが元気がなくなりやせ細っていきます。それに対し主人公は

絵描きのことがとても心配になります。ある時、こっそりと古いパンにバターを塗ってあげます。しか

し、そのことが絵描きの怒りを買う原因となってしまいます。

絵描きがやせ細っていったのは、貧しくて食べ物を食べていなかったからではなく、新しい市庁舎の建

築設計のコンペに応募していて、設計書を描くのにとても忙しかったからなのです。そして、主人公の

パンが消しゴムの代わりに使われていたことが分かります。パンを買いに来ていた男は絵描きではなく

建築の設計士だったのです。

粗筋はこんな感じです。

当時は最後のこの予想もつかないどんでん返しが何ともい言えず面白かったです。オー・ヘンリーのす

べての短編の僅か数ページの中に予想外の展開が待っています。

皆さんも読んでみてください。英語の学習用の易しい短編集も出ていると思います。